梅干しについてのうんちく
梅干しは古代からの生活の知恵
- 梅の収穫時期はちょうど梅雨時に入る6月の初めから終わり、梅雨時の湿度や気温は、カビが発生しやすく、お腹を壊したり、食中毒も発生しやすいのがこの時期です。
- この季節に収穫される梅には、抗菌作用があり、乳酸を分解して体を疲労回復させるクエン酸が多く含まれています。またカルシウムの吸収を助けます。
- 古代から日本では人々の生活を守るためにも「梅ぼし」を作って食べることは、大切な文化のひとつだったのかもしれません。
梅干しを作ろう
- 自家製のうめぼしには、その家独特の作り方や味があり、美味しいと思えるものがその家にとって一番よくできたうめぼしです。しかしながら、手間がかかるからと、なかなかご家庭で作らなくなってしまったのは残念なことです。
梅の選び方と準備
- 梅にはいろいろな種類がありますが、どんな品種かを選ぶことよりも、梅の熟した時期のものを使うことをお勧めします。
- 梅が熟すといっても、固い梅が柔らかい桃のようになる完熟期のものはなかなか流通しません。参考に5月末から6月の前半に出てくる青梅は、はちみつ漬けや梅酒用に使い、梅が成熟した6月中旬から下旬のよく熟した梅を梅干し用に購入されることをお勧めします。
- ただ、成熟期を迎えた梅は一期に落果してしまうので、その年の気候によっては、6月中でも全く市場に出回らなくなってしまうこともあります。
- また梅は買ってから3日から10日くらい、段ボール箱に入れ、室温に寝かして黄熟させるので、なるべく痛みや傷の少ないものを準備しましょう。
- なかなか黄熟しないものは水につけ置きの時間を調整して漬けこみをします。
- 黄熟したものが手に入ったときには、漬けこむ時期を逃さないこと、すぐにつけられないときには冷蔵庫などを利用するのもいいかもしれません。
梅本来の味を生かした「減塩うめぼし」とは
- 減塩の梅ぼしを探していると塩分量のパーセンテージをかなり低めに記載してあるものを見かけます。どこからどこまでの液量に対するもので計算しているのか曖昧なので、一概に数字を信用しないことです。
- 梅干しの漬けこみをするとき、安全な塩分量は梅に対して大体18〜20%、14〜16%に落とすとカビが発生する可能性があります。
- カビを防ぐために、焼酎や酢を混ぜ込みむと、本来の風味が損なわれてしまいます。
- 梅本来の自然の風味を生かした「美味しい梅干し」をつくるため、今回、このサイトでは、安全率ぎりぎりの塩分量で漬けこみ、盛夏の土用干しの前に塩分を落とす方法を紹介していきます。